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2009/08/25.Tue

平成19年-春-(6)

 父親は、自分の思い通りにいかない(させてもらえない)ことがあると、以前のようにすぐ怒ることは少なくなったが、その前段階の、不機嫌になる、ふてくされる態度・行動をとるといったことは、あいかわらずだ。

 コタツをしまった頃から、父親の膝たたき(手のひらで何度も膝をたたく)が再開した。

 家の中の服装のまま外に出られるくらい暖かくなった頃から、父親が再び、ふらっと家の前に出たくなる(家族が止められないと実際に外に出る)ようになった。


 父親が歯の痛みを訴えたので、俺が付き添って歯科医院に行って(予約なしの駆け込みだったこともあり)応急処置の治療をしてもらった。

 帰宅してから父親は、歯の痛みは訴えなくなったものの、気になるのか、治療で仮にかぶせたもののある歯を何度も爪楊枝の先で突っついた。

 俺と母親が「仮にかぶせたものがとれてしまうから、やめたほうがいい」と言うと、父親は混乱してしまった。

 数日後に通常の治療をしてもらうまで、このようなことが何度もあった。



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平成18年-夏~19年-春
2009/08/24.Mon

平成19年-春-(5)

 家での父親は、あいかわらずなかなかトイレに行かないが、デイサービス先では、訪問先という緊張感からか、やはりスタッフの誘導がうまいのか、トイレに行く回数が比較的多いようだ。

 ただ、デイサービス先では、小(排尿)はするが、大(排便)はまったくしないそうだ。

 とはいえ、デイサービス先のスタッフの話によると、父親がそこで小用をする時は、いつもとはいかないが、小便器でちゃんとズボンのチャックを下ろしてできるようになったとのことで、俺と母親はうれしかった。

 少し前まで、うまくできなくなっていたから。


 父親の泌尿器科の検診で、俺が付き添って病院に行った。

 尿検査の時、俺が少しだけ手助けしたものの、一般の人が使うトイレの小便器で、ズボンのチャックを自分で下ろしてスムーズに採尿することができた。

 以前のなかなかできなかった時とは、えらい違いだ。

 検査結果も、特に問題はなかった。



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平成18年-夏~19年-春
2009/08/23.Sun

平成19年-春-(4)

 家族3人と弟一家で一緒に外食することがあった。

 父親は、普段の家出の食事と違うことに何度も戸惑い、周りはいつも以上に注意していなければならなかったが、孫と一緒に過ごせたことは、うれしかったようだ。


 以前よりも俺の父親が、孫と遊べるようになった。

 父親のほうは、デイサービス先で小さな子供たちと一緒に遊ぶ機会がよくあるからだと思われた。

 4歳になった孫(俺の弟の子供)のほうも、おじいちゃん(祖父、孫からすると)の病気について何か感じるところがあったようで、おじいちゃんのペースに合わせて遊ぶようになってくれたからだろう。



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平成18年-夏~19年-春
2009/08/23.Sun

平成19年-春-(3)

 家族3人で、県内の温泉旅館に一泊してきた。

 1日目の夜に父親と大浴場で入浴したのだが、少し前まで行っていた公衆浴場と違い、洗い場が全部1つずつ区切られていて、父親にアドバイスや手助けするのが大変だった。
 こういう細かいところまで、旅館選びの際に調べておくべきだったと思う。

 それ以外は、1日目を大きな問題なく過ごせた。

 しかし、2日目の朝起きた時から父親は、状況を理解できずに混乱するようになり、早めにチェックアウトして帰宅せざるをえなかった。

 出かける前から、俺も母親も少し不安だったものの、わりと近くだったのと、最近の父親の調子が良かったので思いきってしまったのだが、行くべきではなかったと後で反省した。


 ひな祭りの頃には、家族3人で、ひな人形展を見に行ってきた。

 お彼岸には、お墓参りに行った。


 父親は、桜(の開花)に関心があるようで、テレビに桜の映像が出てくるようになると、それを見て「桜」と口にするようになった。

 テレビなどで桜の話題が増えるにつれて、父親は、一日中何度も「桜(の開花)はまだか?」と言うようになり、俺と母親は大変だった。

 父親は、桜が満開になってから数回、家族と、あるいはデイサービスで桜を見に行ったら、桜を見たことはすぐに忘れてしまうようだが、感じるものがあったようで、ある程度満足したのか、その後、桜のことを口にする回数は減った。


 父親は、桜へのこだわりがおさまったと思ったら、桜以外の花や動物に対して普通以上の関心を示すようになった。

 ただ、花や動物の名前はほとんどわからない(教えても覚えられない)し、動物の鳴き声を聞くと、ところかまわず鳴き真似を何度も繰り返すなど、困り事もある。


 家族3人で山の牧場に行って、山桜や牛を見てきた。

 ここでも、牛が鳴くと父親は、周りに他人がいることをまったく気にせず、牛の鳴き真似を始めてしまった。

 それも含めて楽しそうだったから、仕方ないが…



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平成18年-夏~19年-春
2009/08/22.Sat

平成19年-春-(2)

 デイサービスは父親の習慣として定着し、おちついたようだ。

 デイサービスに行く際、父親の着替えなどが入ったバッグは、(父親を車に乗せて行く)俺が持ち運んで、デイサービスのスタッフと受け渡しをしていたが、デイサービスのスタッフの勧めで、父親に持たせるようにした。

 父親のデイサービスは、午前10時から午後4時までで、俺が朝に自家用車で送って行くことはそのままだが、週3回に増えた。


 父親がデイサービスに行っている間は、俺と母親は少し楽になり、自分の時間を以前より持てるようになった。

 とはいえ、掃除や買い物など日常生活最低限のこと、俺と母親それぞれの病気での通院(母親の通院の時、俺は母親を、少なくとも自家用車で送迎はしなければならない)、これまでずっと先延ばしにしていた整理や片付け、心身を少し休める等しただけで…

 父親のデイサービスの時間は、あっという間に終わる。

 俺は、働こうとはずっと思っていたが、無理だった。

 デイサービスが週4回以上に増えて、朝もデイサービス側に迎えに来てもらえるようになり、父親の状態が安定し続けてくれれば、なんとかパートで働くことはできるのでは、とも思ったが…


 父親が家にいる時の家族の苦労も、さほど変わらなかった。

 明るく積極的になったことと関連していると思うが、父親は周りの家族に、気になったことを何でも聞くようになったのだ。

 回数が多い上に、聞き方が抽象的で、答えがないと不機嫌になってしまうから…

 父親が昼寝をしているような時間を除き、俺か母親の少なくともどちらか1人は常に父親のそばにいて、聞かれるたびに父親の意図を推察して、そして、わかりやすく、ゆっくり答えなければならない。

 俺も正直しんどいし、認知症(若年性アルツハイマー)自体は治らない(良くならない)ことを再認識させられてつらかったが、以前の暗くて無気力ですぐ怒る状態よりは、明るくて積極的な時間が多いほうがまし、と考えることにした。


 父親は、デイサービス先でよく歌うからだろうか、家でテレビを見ていて好きだった歌が流れたりすると、歌詞の字幕を見ながら、また歌うようになった。



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平成18年-夏~19年-春
2009/08/21.Fri

平成19年-春-(1)

 昨年に父親の唯一(我が家のほとんど)の収入である年金が障害年金に切り替わったことにより、今年から重度心身障害者医療制度が使えるようになることを、俺は知った。


 花粉症や気候の変化の(暖かくなってきた)せいか、父親は鼻かみ、鼻ほじり、アゴまわりのアカこすりが目立つようになった。

 あいかわらず、鼻血が出ても、鼻かみや鼻ほじりをなかなかやめない。

 鼻水すすり、鼻かみ等の対策として、また父親の(俺もだが)花粉症の季節でもあることから、加湿機能付空気清浄機を購入して使い始めたら、ある程度の効果が見られた。

 父親は、鼻をかんだ後のティッシュをすぐゴミ箱に捨てなくなり、そのティッシュで花のような形を作ることもある。

 やがて、鼻をかんだ後のティッシュをかざして眺めたりして、俺か母親がゴミ箱に捨てるように言うまで捨てなくなってきた。


 少し前まで父親は、洗面所で洗顔後などにタオルを使う場合は、不十分ながら、自分でタオル掛からタオルを手にとり、使用後は自分でタオルをタオル掛に掛けようとしていた。

 今では、自分からタオルを手にとろうとすることはなくなり、使用後もタオルをタオル掛の上に置くだけになった。



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平成18年-夏~19年-春
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