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2010/01/31.Sun

平成21年-夏-(12)

 前回の面会から2日後、俺と母親が父親に会いに行った際…

 俺が看護師に、先日主治医に相談した鼻の薬について聞いたら、その日から鼻の薬を飲むのをやめたが、鼻水や鼻づまりといった症状は出ていないとのこと。

 福祉用具会社の人にまた病院に来てもらって、先日と少し違う介護シューズを父親に試し履きさせた。

 先日のものより安定しているし履きやすそうなので、この靴に決めた。


 その2日後の面会では、父親の片手が少しむくんで赤くなっていたことと…

 看護師から渡されたお茶を俺が父親に飲ませた際、父親は眠いのか、口の中に入れたお茶を口の端からこぼしてしまったことが、俺は少し気になった。



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平成21年-夏
2010/01/29.Fri

平成21年-夏-(11)

 父親の退院後に備えて、俺と母親は、父親の食事をどうするか相談した。

 父親は、精神薬の副作用もあるのかもしれないが、身体が動かなくなってきており、それは誤嚥の(飲食物が誤って気管に入ってしまう)危険性が高まることでもあるので…

 入院中の精神病院では、刻み食が中心になっている。


 父親が一度退院した時も、家で食べたのは主に、母親が作ったおかゆ、やわらかい具の味噌汁、きざんだおかず、それにヨーグルトというメニューだった。

 父親はすぐに再入院してしまったが、母親がこの食事を作り続けるのは、大変そうだった。

 そこで俺は、父親の今度の退院後、母親の負担を減らすためと、父親に、もう少し形のあるものをいろいろ食べさせたいと思い…

 通信販売の高齢者ソフト食を取り寄せたり、ドラッグストアでレトルトパウチの(高齢者向け)介護食やベビーフード(離乳食)をいくつか買ってきたりした。


 俺と母親が、それらを数日かけて食べて検討したところ…

 レトルトパウチの(高齢者向け)介護食のうち、歯ぐきでつぶせる程度の硬さのものなら、退院直後からでも父親に食べてもらえそうだし、高齢者向けだから味も問題なさそうだが、レトルトパウチのベビーフードに比べると値段が高い。

 レトルトパウチのベビーフード(離乳食)は、価格の安さが魅力的で、硬さについてはレトルトパウチの(高齢者向け)介護食と同じくらいだが…

 味については、乳幼児向けだからだろうか、俺が食べたら薄すぎるように感じて、父親が食べても抵抗を示しそうな気がした。


 そこで俺は試しに、レトルトパウチのベビーフード(離乳食)に、メニューに合わせて塩や醤油などの調味料を少しだけ加えて食べてみたら、それなりに美味いと思った。

 これでうまくいけば(父親が抵抗を示さずに食べてくれれば)、経済的にも助かる。



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平成21年-夏
2010/01/26.Tue

平成21年-夏-(10)

 前回から3日後、俺と母親は父親に面会した。

 今回は、福祉用具会社の人にも精神病院に来てもらうことになっていた。

 父親の退院に備えて、まず、父親の足がむくんで、再入院前に履いていた靴が履けなくなってしまったので、(足のむくみに対応した)介護シューズを持ってきてもらって、病室で父親に試し履きさせる。

 そして、家に設置するベッドやポータブルトイレについて相談する、という予定。


 精神病院の駐車場で福祉用具会社の2人と会ったので、4人で父親の病室まで行った。

 父親の病室に入ると、ベッドとポータブルトイレがなくなっていて、壁際の床に布団が敷いてあり、父親はその布団のそばで、眠そうに、所在なさげに裸足で立っていた。

 父親の額のガーゼはなくなっていたが、眉のすぐ上に数cmの細長いかさぶたが残っていた。

 背もたれ付き椅子を持ってきてくれた看護師によると、俺の父親はベッドの上で立ち上がって危ないので、ベッドをやめたそうだ。

 また、ポータブルトイレも、ぶつかったり登ろうとしたりして危ないので、排泄はこの老年性認知症病棟の共同トイレでするかオムツにするようになっていることもあり、撤去したとのこと。

 父親を椅子に座らせ、母親が温めて(洗面所でお湯で絞って)持ってきたタオルで、俺は父親の足(足首より先)を拭いて、とりあえず低反発スリッパを履かせた。

 父親の足のむくみは、前回来た時よりもちょっとだけよくなった気がする。
 数日前に飲み始めた利尿剤の効果だろうか。

 俺は、福祉用具会社の人が持ってきてくれた2種類の介護シューズを借りて父親に履かせながら、福祉用具会社の人と、どんな介護シューズがよいか相談した。

 父親は抵抗なく履いてくれたが、眠くてよくわかっていないように俺には見えた。

 途中から看護師が来て、話に加わった。

 その間、母親があっためた別のタオルを持ってきて、目ヤニとりを中心に、父親の顔、耳や首周り、頭を拭いた。

 せまい病室の中、すぐ近くで5人が話したせいか、父親に少しおちつきがなくなり、椅子から立ち上がったので、俺は父親をホールのいつもの席に連れて行って座らせた。


 その後、面会室という部屋で、俺、母親、福祉用具会社の2人、の4人で、退院後に家で使うベッドとポータブルトイレ、介護シューズについて相談した。

 ベッドでなければ家での介護は大変、かといって(前回の退院で2日しか使わなかったものと同タイプの)普通の介護ベッドでは、ベッドの上で立ったりベッドから落ちたりする可能性が高くて危険だ…

 というわけで、今度は、超低床ベッドというものを家に置くことにした。

 ポータブルトイレについては、現在の父親の排泄が、共同トイレでするかオムツに(失禁)しているということで、購入は少し様子を見てから、ということになった。

 介護シューズについては、看護師の意見も参考に、福祉用具会社の人に今日持ってきてもらったものと少しだけ違うものを、後日また病院に来てもらって父親に試し履きさせることにした。

 おそらく、次の試し履きで決定できるだろう。


 俺は、ホールの父親に一声かけてから、母親、福祉用具会社の2人といっしょに病棟を出た。



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平成21年-夏
2010/01/25.Mon

平成21年-夏-(9)

 前回から2日後、俺と母親は父親に面会した。

 この日は、テープ式オムツを家から持ってきた。

 最近、看護師から家に電話をもらって「オムツが足りない」と言われてから慌てることが多かったので…

 その反省から、まだ病室に新品が数日分は残っているのだが、今回は早めに用意した。


 俺と母親が、父親の病室に入ると、父親はフラフラしながらベッドの上に立っていた。

 俺と母親は慌てて父親に近づき、母親が支え、俺が抱えるような形で父親をベッドから降ろし、ベッドの端に座らせた。

 父親は自分が何をしていたかわかっていないようで、眠そう、しんどそうだった。
 額のガーゼは、まだあった。

 2日前の散髪の際の髪の毛が父親の上半身の服についていたので、ミニカセットレコーダーで音楽を聞かせながら、俺と母親で着替えさせた。

 次に、俺と母親で、目ヤニとりを中心に、父親の顔、耳や首周り、頭を温かい(お湯で絞った)タオルで拭いた。

 老年性認知症病棟のナースステーションで綿棒をもらい、俺が父親の耳掃除をした。


 俺が父親をホールのいつもの席に連れて行ったら、なんとか座ってくれた。

 看護師にベッドの上の件を伝えてから、俺と母親は帰った。



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平成21年-夏
2010/01/24.Sun

平成21年-夏-(8)

 …前の記事の続きです。

 数日前から伸びているのが気になっていたので、俺は父親の爪を切ることにした。

 新聞紙を敷いたテーブルの上に手を置かせて、母親が父親の身体を支えながら、俺は父親の手の爪を切った。

 足の爪も切りたかったので、なんとか父親に椅子に座ってもらい、俺がお湯で絞ったタオルで父親の(むくんだ)足を拭き、床に敷いた新聞紙の上で父親の足の爪を切り、スリッパをはかせた。

 俺が「爪切り終わったよ」と言うと、父親は少し笑顔を見せた。


 父親が立って歩き出してしまったため、母親が付き添って病棟内を少し歩かせることにした。


 俺が病室に残ってシェーバーの掃除などをしていると、主治医が来室し、父親の額のケガや精神薬の減量、足のむくみを少しでもよくするために利尿剤を飲ませるようにしたこと、などについて説明してくれた。

 父親が母親と病室に戻ってきたので、俺が主治医と一緒にベッド端に座らせようとしたら、父親は気に入らなかったようで、俺の手の指を強く握った。
 顔も少し険しい。

 父親がおちつくのを待ってから俺は、父親が現在飲んでいる鼻の薬(平成21年-春-(14) 参照)についても主治医に相談した。

 俺は、父親の鼻の薬は、鼻水や鼻づまりの原因がよくわからないまま父親に飲ませ続けていたこと(平成17年-春-(2)平成18年-春-(5) 参照)を主治医に話した。

 主治医は、「この精神病院では、鼻水や鼻づまりの原因について詳しい検査はできないが、スギ花粉症の時期は過ぎたし、飲む必要のない薬は飲まないほうがいいから、やめてみて、鼻水や鼻づまりが出たらまた飲ませるようにしよう」と言った。

 その後、主治医は他の患者のところに行った。


 俺は帰り際、父親に「今日はいろいろあって疲れたね。お疲れ様。また来るね」と言ったら、ちょっと笑ってくれた。



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平成21年-夏
2010/01/23.Sat

平成21年-夏-(7)

 父親が自分の病室のベッドから落ちて、額をぶつけてケガをしたという電話が精神病院からあった翌日、俺と母親は病院に行って父親に面会した。

 俺の風邪は、だいぶよくなっていた。

 この日は、床屋を予約した日で、原則、散髪中は家族が付き添い、終わった時に家族が理髪師に料金を払わなければならない。

 父親はホールでうつろに立っていて、母親が部屋に先に行って着替え置きなどをする間、俺は父親をゆっくりと父親の病室に誘導した。

 ケガをしたところだろう、額のガーゼが痛々しかった。


 父親の病室に入ると、昨日看護師から電話があった通り、ベッドの位置が変わっていた。

 窓際の隅、長手方向が壁にくっつくように置かれていて、俺は父親をベッド端に座らせた。


 おやつの時間になり、看護師がプリンとお茶を届けてくれた。

 母親が介助して父親にプリンを食べさせたら、あっという間に間食してしまった。その後のお茶は、少ししか飲んでくれなかった。


 ほどなく理髪師が病室にきてくれた。

 父親には背もたれ付き椅子に座ってもらったが、倒れそうになるくらい前かがみだ。
 理髪師は慣れているのか、そんな姿勢の父親でもスムーズに散髪していく。

 カットだけのシャンプーも顔剃りもなしで(病室だから)、20分くらいかかった。

 後片付けや掃除を済ませ、母親から料金を受け取ると、理髪師は部屋を出て行った。

 この後、他の部屋の患者も散髪するらしい。


 散発が終わった父親は、椅子から立ち上がってしまい、その後は椅子にもベッドにも座ってくれなかった。

 仕方なく、立たせたまま、前に倒れそうになるのを俺が支えながら、母親がお湯で絞ったタオルで父親の目のあたり(目ヤニとり)を中心に顔(額のガーゼ部分を避けて)、首回りと拭いた。

 次に、父親の髭、特にアゴ下がだいぶ伸びていたので、今度は母親が父親の身体を支え、俺がシェーバーで剃った。

 そして、細かい髪の毛がけっこうついてしまったポロシャツを、俺と母親で支えながら着替えさせた。

 父親は、前に倒れそうになる以外は特に抵抗せず、俺や母親が介助しやすいように自分からちょっと動いたようにも見えた。

 次の記事に続きます…



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平成21年-夏
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