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2010/04/28.Wed

平成21年-夏-(57)

 父親がショートステイから帰ってきた日の翌朝5:00頃、母親が父親に何かをやめるように言う声が、少し離れた別室で寝ていた俺にも聞こえたので、俺は起きて居間に行った。

 父親は、寝ぼけているような感じで、ベッド上で四つん這いになって歩いたり立ち上がろうとしたりした。

 母親は長い時間、父親がケガをしないように見守っていたようで、心身ともに疲れてしまったらしく、すぐに自分の布団に入って眠ってしまった。

 俺は、父親が危なくないように見守りや誘導をして、頃合を見て超低床状態のベッドから父親を安全に降ろした。

 近くの椅子に座らせて、麦茶を少し飲ませてから、5:45頃にやっと父親をベッドに寝かせ、その後は7:00頃まで眠っていてくれた。

 その間の俺は、父親を近くで見守っていた。
 というか、見守っていなければならなかった。

 今日は父親のデイサービスもショートステイもない。

 俺は、いつもより早く起こされて、その後眠れない・休めないまま、ずっと父親の介護をすることになる…


 俺は、朝食後の父親を、歯磨きのために洗面所に誘導していたところ、父親のお尻のあたりで排便したような音がしたので、まずトイレに行った。

 リハビリパンツ(の中の尿取りパッド)に排便していて、母親と協力して、トイレである程度の処理をしたが、父親の下半身が便や尿で汚れてしまったので、今度は浴室に移動した。

 浴室で父親の下半身を洗ってから、隣の洗面所で新しいリハビリパンツや汚れずに済んだ半ズボンをはかせた。

 父親は、リハビリパンツ内に排便すると、少しだけ慌てたような、不快そうな表情を見せるが、排便前には、まったくその予兆を見せないし、(失語症状もあって)何も言わない・しないから、いざ排便すると俺も母親も大慌てになる。


 俺は朝から時々、かつて経験した神経性胃炎のような胃痛があり、腰も痛くなってきた。

 しかし、今日は父親が家にいるから、母親も今朝のことで疲れているし、俺が内科医院や整形外科医院に行くことは… できない。


 次の記事に続きます…



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平成21年-夏
2010/04/26.Mon

健康保険と介護保険-(2)

 私(作者)の印象では、介護保険のことがテレビの報道・情報番組で取り上げられる時、必ずと言っていいほど、「財源の問題」、「財源が足りない・心配」という話になります。

 健康保険にも財源の問題はありますが、健康保険でそれが話題になる時は、介護保険の時とはニュアンスが違う感じです。

 ここでは自己負担に関して、性格の違う健康保険と介護保険をあえて同列に比較してみたいと思います。

 健康保険には、介護保険の要介護度のように、人によってランク分けしてそれぞれの限度額が決められてはいません。

 健康保険が適用されない10割負担の治療方法がありますが、これは、最先端医療や特殊な薬品・材料を使う場合などに限られます。
 介護保険では、本人や家族がどうしても必要な、最先端や特殊というわけではない介護サービスであっても、要介護度ごとに定められた限度額を超えると10割負担になってしまいます。

 例えば同じ要介護度3の人でも、要介護度2に近い人もいれば、4に近い人もいるわけで、両者とも介護保険を使える限度額が同じというのは、ある意味で不公平感があるような気がします。
 別の例を挙げると、要介護度3で4に近い人と要介護度4で3に近い人は、心身の状態や介護の大変さは同じくらいのはずですが、要介護度が違うということだけで、介護保険を使える限度額が全然違います。


 介護保険は、要介護者をランク分けして限度額を定めるようなことをせず、健康保険と同様に、所得に応じて、保険料を納め、0~3割負担で必要なサービスを受けられる形にするほうが、制度上もスッキリして無駄を省けると思いますし、財源の問題も、健康保険と比べて殊更に取り上げられることはなくなるのではないでしょうか。


 よろしければ、「健康保険と介護保険」もお読みください。


補足と意見
2010/04/24.Sat

「要介護認定」の記事

 「要介護認定」の記事に少し加筆しました。よろしければ以下のタイトルをクリックしてご覧ください。

    要介護認定-(1)
    要介護認定-(2)
    要介護認定-(3)


連絡
2010/04/22.Thu

もしも私に…

 私(作者)が‘俺’のためにできることは、このブログ(小説)を書くことくらいですが、もしも私に、ある程度まとまった時間とお金、そして人望と経営能力があったならば、‘父親’と、同じ地域の若年性認知症の方々のために、若年性認知症の方々専用の施設をつくりたかったです。


 この後は私の、少しだけ具体的な空想です。よろしければお読みください。

 まず、NPO法人をつくります。このNPO法人の目的は、第1は地域づくりで、心と身体にやさしい街をつくることを考え、第2は若年性認知症のご本人とそのご家族を支援すること、第3はデイサービス施設の運営、といったところです。

 次に、1室を事務所にでき、他の部屋・スペースをデイサービスで使える、家賃の安い建物を探します。

 その建物がみつかったら、同じ建物内で、NPO法人の事務所と若年性認知症の方々専用のデイサービス施設を運営します。

 若年性認知症のデイサービス利用者の方々には、できるだけ思い思いに過ごしていただきますが…
 私がこのブログを書いていて思うのは、若年性認知症の方々は、働きたい・社会とかかわっていたいという思いが、老年性認知症の方々よりずっと強く、その思いがなかなか実現できないことが病気の進行を速めているのではないか、ということです。

 そのような観点から、この若年性認知症デイサービスを利用する方々のうち、希望される方には、併設されているNPO法人の仕事を手伝っていただきます。

 若年性認知症の方々は、利益を追求する「会社」では、できるだけ働き続けてほしいですが、現在の不況もあり、それが難しいことも現実としてあるでしょう。
 しかし、利益を求めないNPO法人ならば、利益を追求する「会社」よりも働きやすいと思います。
 もちろん、周囲や関係者の理解・協力を得る必要はありますが。

 ただ、私の考えるNPO法人では、仕事を手伝っていただいた若年性認知症の方に対して、制度上の問題は別として、普通の給料や報酬を出すのは難しく、ボランティアとしての些少の協力費をお渡しするのが精一杯でしょう。
 一家の大黒柱の若年性認知症の方には、申し訳ない話です。

 しかし、その点については、NPO法人の第2の目的の部分で、障害年金を受け取るために必要なことをアドバイスするなど、できるかぎりの協力をさせていただきます。

 なお、このNPO法人の第1の目的は地域づくりなので、この若年性認知症デイサービスを利用する方々の何人かで集まって、日ごろの不安や不満を言っていただくことも、「会議」であり、「仕事」だと私は思います。
 第2の目的である「若年性認知症のご本人とそのご家族を支援する」ための参考にさせていただくことももちろんありますが、このことは、この若年性認知症デイサービスを利用する方々ご本人には伏せておいて。

 本当は、デイサービス施設ではなく、「小規模移行型ホーム」にしたいのですが(小規模移行型ホーム-(1)-(2) 参照)、こちらは現行制度にありませんので。

補足と意見
2010/04/20.Tue

平成21年-夏-(56)

 …前の記事の続きです。

 俺は、いろいろなパターンとその問題点を考えながら、母親と相談した。


 週2日のデイサービスのうち、ショートステイにくっついている曜日のデイサービスを隔週くらいで休みにすれば…

 介護保険の(父親の要介護度3の一割負担)限度額ギリギリでおさまるし、デイサービスもショートステイもない日が2日連続しない。

 それでも、父親のデイサービスもショートステイもない日が週に2日、ということが時々あるのは、家族にとってきつい。

 ちょっとしたことで混乱する父親が、デイサービスが2日続いたり1日だったりすることに耐えられるか、という問題もある。


 週にデイサービスが1日とショートステイが4泊5日なら…

 デイサービスよりショートステイのほうが介護保険のポイントが少ないので、これが毎週でも、限度額ギリギリでおさまるか、超えても10割自己負担は少額で済みそうだ。

 週に1日でもデイサービスに通っていれば、リハビリも当初の予定通りでいける(平成21年-夏-(51) 参照)。

 しかし、このパターンは無理だ…

 毎週3泊4日のショートステイも、もともとそんなに空きはなく、ショートステイを利用したい人は他にもたくさんいるのに、相当無理を言って実現してもらったのだ。

 今、ショートステイを1日増やして毎週4泊5日にしてほしいとは、とうてい言えない。


 父親が「一年以内に確実に、特別養護老人ホームに入居できるか、あるいは、要介護度が3から4になって、毎週2日デイサービス・3泊4日のショートステイという形でも限度額内でおさまり、特別養護老人ホームに入居できる可能性も高くなる」ということであれば…

 これから最長で1年間なら、高額になる自己負担を払ってでも、毎週2日デイサービス・3泊4日のショートステイという形を、厳しいが続けられないことはない。

 しかし、先の見通しが全く立たない今、限度額を大きく超える自己負担は絶対にできない。


 父親が混乱する恐れもあるし、家族もつらくなるが、週2日のデイサービスのうち、ショートステイにくっついている曜日のデイサービスを隔週くらいで休みにする形で行くしかない。

 翌日、ケアマネージャーにその旨を伝えた…



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平成21年-夏
2010/04/19.Mon

平成21年-夏-(55)

 父親の3泊4日のショートステイ中のこと…

 俺は疲れていて眠いのに、寝つきが悪い。

 俺は複数のディーラーを回り、父親を強く抵抗されずに乗せられそうな、そして、なんとか購入できそうな価格帯の福祉車両のパンフレットを集めた。


 ショートステイ3日目の朝に、ショートステイ担当者から電話があり、父親が昨日から排便しているとのことで、俺も母親もほっとした。


 同じ日の昼、ケアマネージャーからショッキングな内容の電話があった。

 来月以降については、毎週2日デイサービス・3泊4日のショートステイという予定にしていた。

 この形なら、介護保険の(父親の要介護度3の一割負担)限度額内におさまるということで…

 父親のショートステイもデイサービスもない日が毎週一日だけなら、家族もしばらくは耐えられるし、毎週同じ予定なら、父親も混乱しなくて済むだろう、と俺も母親も思っていた。

 ところが、状況が急に変わり、この形では、介護保険の限度額を大きく超えてしまうことになったというのだ。

 今年の春の介護保険の改正で、介護士(がいる施設)の介護報酬が上がり、それは介護サービスを受けている人の負担に直結するもので、父親がショートステイと認知症対応型デイサービスで通っている施設も介護士(になった人)が増えたから、ということらしい。

 デイサービスかショートステイを月に2~3日減らせば、限度額ギリギリでおさまるとも言われたが…

 どうするか決めて近日中に連絡すると言って、俺はこの電話を終えた。


 次の記事に続きます…



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平成21年-夏
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