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2014/05/25.Sun

ある認知症の人の死

 気になることが出てきた事故がありまして、紹介させていただきたく思います。

 東北地方のある介護施設で5月中旬、短期介護を利用していた80代の認知症の女性が、施設職員が気づかないうちに施設を出て行方がわからなくなり、翌日、水路で死亡しているのが見つかった、と地域TVニュースなどで報道されたそうです。

 どうやら、この「介護施設」の「短期介護」とは、小規模多機能型居宅介護施設で泊まり(ショートステイ)を利用していたということらしいのですが、「小規模多機能」という点については、ほとんど報道されなかったようです。

 「小規模多機能」だからこそ起きた事故ではない、ということなのでしょうか?

 「小規模多機能」は国や地方自治体が推し進める「地域包括ケア」の切り札、と言われていますから、この事故における「小規模多機能」については触れられたくないのでは? 隠したいのでは? と勘繰りたくなります。

 「小規模多機能」を「地域包括ケア」の切り札とするのであれば、なおのこと、今回のことは広く・詳しく伝えられ(報道され)、しっかり検証される必要がある(あった)と思います。

補足と意見
2014/05/16.Fri

認知症の徘徊

 最近話題の「認知症の徘徊」について、<補足と意見>カテゴリの以前の記事と重なる部分もありますが、あらためて私(作者oretomo)の意見を述べさせていただきます。

 認知症のタイプにもよるでしょうし、同じタイプでも個人差はあると思いますが、在宅介護において本人の認知症が進行すると、火や刃物を(危険性が認識できなくて)不用意に扱うことが増える、転倒リスクが高まる、(法律的・倫理的・常識的に)悪いことを悪気無くやってしまう、徘徊が多くなる…

 大変なのは、徘徊だけではありません。
 これらは重なるようで、徘徊だけ気をつけていればいい、ということは稀でしょう。

 しかも、これらは予測困難な場合が多く、家族は24時間365日ずっと目が離せなくなってしまいます。

 本人の人としての自由や尊厳を無視して拘束したり閉じ込めたりすることはできませんし、仮にそんなことをしても、認知症が進行して、かえって大変になる可能性が高いでしょう。

 ですから、介護力を持つ同居家族が3人は必要です。

 全く目が離せないのに1人では、トイレに行くことも大変でしよう。

 2人では、なんとか家の中での見守りや介護を交代で行うことはできても、外出や、働くことを含めた社会的な活動が難しいと思います。

 そして何より、その1~2人の内1人でも病気になったりケガをしたりしたら、急に大変な状況に追い込まれることになります。

 また、「介護力を持つ同居家族」の「介護力」とは、身体的・肉体的に見守りや介護が可能であること、自分や家庭を犠牲にしない(しすぎない)範囲で見守りや介護のための時間を確保・提供できること、介護についての知識・技能を(必要な分は)持っている(学んで実践できる)こと、様々な手続ができること、思いやりがある・誠実であること、経済力があること、など多岐にわたるので…

 だいぶ高齢の人、障害や慢性的な病気・ケガを持つ人などはもちろん、(まずは学校の勉強をしなければならない)高校生くらいまでの子供も、「介護力を持つ同居家族」に含めることはできません。

 できるとしても一人当たり、「介護力を持つ同居家族」としては0.1~0.5人といった換算になるでしょう。

 周囲の協力やセンサーといった道具に頼ることができる場合もありますが、同居していない(常に側にいない)、センサーは知らせるだけ、といったことから、それらを全部合わせても、「介護力を持つ同居家族」に換算すれば0.5人くらいの役割を果たすので精一杯だと思います。

 在宅での介護保険サービスの利用にも、限界があります。

 ですから、「認知症の在宅介護には、介護力を持つ同居家族が3人は必要」という大前提で、介護はもちろん、少子化問題への対応、税制の改正(同居扶養家族控除の大幅な増額といったこと)などともセットで対策を考える必要があると思います。


 徘徊して7年間行方不明になっていた人がいて、ようやく家族が見つかったら、その家族に対して、本人が7年間施設に入居してかかった費用を請求するのでは、ということについては…

 もしも、徘徊して行方不明になる前に、家族ができる範囲の見守りや介護などの対応をしておらず、行方不明になった際に探そうともしなかったとしたら、全額請求してもかまわないと思います。

 ただ今回は、行方不明になる前にはちゃんと対応されていたようですし、行方不明になった際にも探す努力を精一杯していたそうですので…

 行方不明になっていなかったら、(公的)介護保険のサービスをしっかり受けていた可能性が高いと思います。

 ですから今回、もし役所が請求するなら7年間の費用の内、介護保険から出た(はずの)分は差し引くべきでしょう。

 残りの「実費」からも、今回は役所や警察にもミスがあったようですので、その分をお詫びの意味も込めてできるだけ差し引き、それでも残った分を少しずつ分割で返してもらうような形で請求すればいいのでは、と個人的には思います。

 納める介護保険料のこと、行方不明にならなければ介護保険サービスの(介護保険報酬分の)お金を出していたはずの地方自治体が実際に出した自治体と異なること、などが検討課題として残るかもしれませんが。

補足と意見
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