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2017/03/26.Sun

平成26年-夏-(3)

 6月中旬になると、父親の脱水症状を伴う熱中症は、おさまった。


 俺と母親が、午前10時頃に父親が入居している特養(特別養護老人ホーム)に面会に行くと、父親はいつものように、共同スペースのソファに深めに座っていた。

 立ち上がると危険な父親は、あえて深めに座らせられていた、と言う方が正確だろう。

 俺と母親は、まず父の部屋へ行き、家から持ってきたタオルなどの荷物を置いてから、父親のところに戻った。

 俺と母親の二人がかりの介助で父親をソファから立たせて、俺が手引き歩行をして、母親が横で見守りながら、3人で父親の部屋に行った。

 やはり歩行中の父親は、足が前に出にくくて、転倒しかけた。

 父親を部屋の椅子に座らせると、俺は、家から持ってきたポータブルDVDプレーヤーで(俺が家で録画・ダビングした父親が好きそうな)音楽番組のDVDを見せたら…

 父親は横に傾いていき、徐々に眠そうになったが、笑顔や反応も時々見られた。

 俺は、父親の鼻水をティッシュで吸い取り、顔を拭き、頭を拭いて櫛で髪を整えた。

 そして、父親のシェーバーをブラシ掃除して、歯ブラシ・(口ゆすぎ後にゆすぎ水を吐き出させるための)ストロー・コップを洗い、ホワイトボードに連絡を書く等もした。

 介護スタッフさんが、父親の分のコーヒーと俺と母親の分の冷たいお茶を持ってきてくれた。

 母親が全介助で、少しずつ父親にコーヒーを飲ませた。
 母親は、父親の車椅子のヘッドレストカバー(がわりのバンダナ)の交換などもした。


 スタッフさんから、父親は面会前に排尿あったという話を聞いていたので、この日の俺と母親は、昼食前のトイレ誘導をしなかった。


 俺と母親が面会でこのようなことをするのは、父親のためにそうしてやりたいからであるが…

 度重なる介護保険制度の改悪で、特養スタッフさんの人手不足、手が回らない感が強くなっていることも大きい。

 この時期に、また、それを実感させられることが起きてしまった。


 ある日の夜、俺の携帯電話に、父親が入居している特養から電話があった。

 父親の部屋で介護スタッフさんが、清拭のために父親をベッド端に座らせ、その後ほんの少しだけ目を離した時に父親が転倒して、額とヒザをすりむいてしまったそうで…

 看護師がすぐに処置して、大したことはなかったが、謝罪したい、そして今後は目を離さないようにする、とのことだった。

 やはり人手不足が大きな原因だろうし、父親を寝かせきりにしないでくれているから起きたとも言えるので、俺と母親は、謝罪を受け入れた。



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平成26年-夏
2017/03/25.Sat

平成26年-夏-(2)

 6月上旬という、気候が夏に変わってくる時期ということもあるのだろうか、俺は坐骨神経痛が強くなってきて、薬も効かなくなってきているように思える。

 俺は、その痛みに耐えながらTOEICの学習を続けている。

 5月下旬に受けた試験(平成26年-春-(16) 参照)の結果は、早くても6月中旬にならないとわからないのだが、3月に受けたのよりスコアが下がっている可能性が高く、良くても同じくらいだろう。

 その程度のスコアでは、若年性認知症の本人とその家族の大変さについて正しい理解が足りないこの地域で、俺に可能な形(働き方)で働くことはできないと思われるから…

 地元会場で次に試験が実施される秋まで、学習し続けるしかない。

 隣の県では、もっと頻繁に試験が実施されているが、父親に何かあった場合を考えると、俺は隣の県に行くことは、できない…


 この時期に母親は、皮膚科医院と大学病院の脳外科を受診しなければならず、いつものように俺が自家用車で送迎した。

 皮膚科の方は処方された薬で様子を見ることになり、脳外科の方は先月の検査結果を聞くためのもので、経過観察ということだった。



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平成26年-夏
2017/03/18.Sat

平成26年-夏-(1)

 父親(72歳)が入居している特養(特別養護老人ホーム)から家に電話があり、父親が熱を出したということだ。

 今は平成26年(西暦2014年)の6月上旬で、初夏という時期と、ここ数日の蒸し暑い気候からすると考えられる原因は2つで、一つは夏風邪、もう一つは熱中症だ。

 父親は若年性アルツハイマーによって身体の老化が進み、体温調節ができにくくなっていて、周囲が暑くなると、それに引きずられて体温も高くなりやすい。


 俺(44歳)と母親(70歳)が父親に面会しようと特養に行ったら、父親は自分の部屋のベッドで、マスクをつけさせられて寝ていた。

 着させられている服は春寄りのもので、この蒸し暑さでは、父親は暑苦しく感じるかもしれないと俺は思った。

 風邪の可能性があるからマスクなのだろうが、それにしては咳も鼻水も出ておらず、つけさせられて苦しいだけにも見える。

 熱中症だとしたら、部屋のエアコン(冷房)をつけてもらえれば、おさまるはずだが…

 全館一斉空調で節約ということもあるのだろう、スタッフさんに聞いたら、6月中旬になるまで冷房はつかないそうだ。


 昼頃に俺が共同スペースに行くと、いつも父親が座る前の席に、いつもそこに座るおばあちゃんがいたのだが、ひどい咳で、それでいてマスクをつけていない。

 確か俺と母親が前回、父親に会いに来た時、このおばあちゃんは、今回ほどひどくないが咳をするようになっていた。

 俺は、疑問と共に怒りがこみ上げてきた。

 父親が風邪だとしたら、この人にうつされたのではないのか?

 どうして、この人がマスクをつけずに共同スペースに出てきていて、うつされた可能性がある父親が、部屋でマスクをつけさせられていなければならないのか?

 このおばあちゃんは、自分の部屋にいることやマスクをつけることを嫌がってしまう認知症(の進行度)のようだから、仕方ないのか…


 俺と母親が家に帰った後、特養で父親は嘱託医の診察を受けたそうだ。

 脱水症状を伴う熱中症という診断で、点滴をして様子を見ることになったという電話が、特養から家にあった。


 俺と母親は、父親の薄手、七分袖、七分丈などの夏の衣類を家から特養に持って行き、スタッフさんに頼んでそれに着替えさせてもらうなど、できるだけのことをしたが…

 父親の体調がよくなるまで、しばらくかかった。



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平成26年-夏
2017/03/14.Tue

過去記事の修正-11

 本編を古いものから順に一つ一つ行う過去記事の修正は、「目次」で上から順に「平成21年-秋 二」まで終わっています。


 この「修正」の目的は、古い過去記事に人気ブログランキングのタグをつけることで、それと同時に…

 誤字脱字を直したり、言葉遣いや段落の体裁を整えたりしています。

 あくまでも事実に即してですが、ブログ全体の整合性がとれるように、よりわかりやすくなるように単語や文章を変更・追加しています。

 細かい事実もしっかり伝えるべきだと思い、各方面に遠慮して書いてこなかったこと(の一部)も書き加えています。


 つまり、この修正後の記事には、人気ブログランキングのタグがついています。

 また、修正の終わった部分は以前より読みやすくなっていると思いますし…

 修正によって全体的な雰囲気・印象も変わっていると思いますので、よろしければ読み返してみてください。



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連絡
2017/03/10.Fri

『金スマ』を見ての感想

 少し前のことになってしまいますが、2月17日にTBS系列で放送された『金スマ』の若年性アルツハイマー型認知症のご本人とそのご家族を取り上げた部分について、私なりの感想を述べさせていただきます。

 このブログをお読みいただいている皆様にはご賛同いただけると思うのですが、若年性アルツハイマー型認知症(他の進行性の難病にもあてはまるかもしれません)の進行を遅らせるためには、本人(と家族)に以下の6つが必要でしょう。

(1) 生きがい

(2) 早めの正しい診断と治療

(3) 正しい理解

(4) 適切な支援・サービス

(5) 急な変化を避けること

(6) 同じ病気・境遇の仲間


 登場したご本人とご家族に当てはめてみると…

 (1)については、ご本人が、継続している仕事を持っている、家や地域のことを任せられているなど、よさそうな話が多かったです。


 (2)については、若線性アルツハイマー型認知症にしては早く診断を受けられたと思いますし、定期通院も継続されているようで、その点はよいのですが…

 薬や治療の話が出てこなかったことが、少し気になりました。

 どんな薬を飲んでいるか、どんな治療を受けているのか、というのは非常に個人的なことなので伝えるのを避けたのかもしれませんが、番組を見ていた他の多くの若年性アルツハイマーのご本人やそのご家族などは、知りたい情報だったと思います。


 (3)については、本人と家族はもちろん、周囲の人々も正しい理解をしてほしいですが、地域住民の方々の接し方などを見ると、よさそうでした。


 (4)については「これから」という面が大きいので、なんとも言えません。

 のどかな田舎は、ご本人とご家族の精神的な安定といった点ではよさそうに見えましたが、介護サービスの供給という点では、どうでしょうか。

 特に、若年性認知症向けのサービスは、近くにあるでしょうか。


 (5)については、都会から移って来られた時に大丈夫だったのだろうか、と疑問に思いますが、それから現在までについては、よさそうに見えました。

 良い方向への変化なら、ある程度は急でも大丈夫なのかもしれません。


 (6)については、見えてきませんでした。

 同じ病気・境遇で、苦しくても困っていても努力している仲間がいて、会ったり話したりできれば、精神的にだいぶ助かると思います。

 もちろん、ここでの「仲間」には、ウソや疑わしいことを言っている人は含まれません。



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補足と意見
2017/03/04.Sat

再開します

 しばらく新しい記事をUPしないで…

 東京オリンピックの話題は時々出るけれど、そもそも、オリンピック開催期間中に首都直下型地震や東南海トラフ地震が発生した場合の、世界中から集まってくる多くの人たちを含めた避難計画は存在するんだろうか?

 イギリスにしてもアメリカ合衆国にしても、困っていても苦しくてもルールを守って正直に生活していた人たちが、政治家・専門家・メディアに無視・軽視され続け、自分たちの思いを訴える方法がEU離脱やトランプ氏を大統領にする投票行動しかなかった、という面もあったようで…

 この国は、どうなるんだろう?

 といったことなどを考えながら、過去の本編記事の修正をしていました。

 しかし、修正をしている中で、当時の‘俺’は最善と思ったものの、後に「間違えていた、別の方が良かった」と思うようになった内容があることに気づき…

 少なくとも、それは記事にしなければならないのでは、と思いまして、新しい記事のUPを(ゆっくりのペースになると思いますが)再開することにしました。

 本編も、ある程度はUPしようかとも考えています。
 平成26(西暦2014)年の夏から再開、ということになります。

 一地域のこととはいえ、多くの人にウソやウソに基づいた話を聞かせながら、「森友学園」の8億円には程遠いでしょうが助成金など直接間接に税金を使い、また、地域の認知症・精神医療を支えていた、多くの患者とその家族を助けていた大学病院の准教授・医師を県外の大学病院に行かせてしまい…

 そして何より、ウソを正しかったことにするために、それとは異なる、正直に努力している認知症の本人と家族の正しい話を封じ込めた側の人たちが…

 再開された本編を読んだとしても、約2年半前の時期のことを基に現在の‘俺’に対して圧力をかけてくる、という可能性は低いと思いますので。

 それ以前に、その人たちには、このブログを絶対に読んでほしくないのですが…


 なお、新しい記事のUPに伴って、「連絡」や「補足と意見」カテゴリの記事をいくつか削除することになるかもしれないので、あらかじめお断りしておきます。



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