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2018/03/02.Fri

平成27年-秋-(14) マスク

 10月中旬の次の面会の時、俺は腰痛がひどくて、あまり父の世話・介助をできなかっただけでなく、手すりに頼らないと歩くのさえ厳しかった。

 特養は、ほとんどの場所に手すりがあるので、そういう点では助かった。

 いつものように父親は共同スペースでリクライニング車椅子に座っていたが、いつもと違ってマスクをしていて、そのマスクが嫌なのか、少しうなっていた。

 介護スタッフさんによると、俺の父親が風邪をひいた訳ではなく、同じ二人部屋の隣のベッドで寝たきりの入居者が風邪をひいたから、予防のためにマスクをさせているとのことだ。

 個室と違って二人部屋だと、こういうことがあるのか、と俺は思った。

 マスクで覆われているのは父親の口だけなので不十分な気がするのだが、鼻まで覆ってしまうと、もっと嫌がってしまうからだろうか?

 この日は(特養を含む介護)施設のホールで、地域ボランティアの人たちによる合唱コンサートがあったので、なんとか俺が腰痛をこらえながら父親が座るリクライニング車椅子を押して、その横に母親がついて、ホールに聞きに行った。

 俺はホールにいた介護スタッフさんにことわって、父親のマスクを外した。

 父親自身が風邪をひいている訳ではなく、風邪をひいている人がいる部屋からは離れていて、ホールにも風邪をひいているような人はいない(連れてこられない)し…

 それに加えて、父親がマスクを食べそうになってしまったからだ。


 その次の面会では、俺と母親が特養の共同スペースに来た時、その片隅で父親は、歯科衛生士さんの口腔ケアを受け始めるところだった。

 俺と母親は、父親に声をかけてから、父親の部屋に荷物を置きに行った。

 窓を開けると寒いが、閉めると少し暑いくらいだ。

 俺と母親が父親のところに戻ると、父親は少しうなり声を出したり咳をしたりしながらも、それなりにスムーズに口腔ケアを受けていた。

 ほどなく終わり、歯科衛生士さんは俺と母親に、「口を大きめに開けてくれたのでやりやすかったですし、歯茎からの出血は少しだけで、大きな問題はありませんでした」と言った。

 その後、部屋に移動してからの父親は時々、うなり声を出し、咳もした。



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平成27年-秋