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2009/09/07.Mon

平成19年-秋-(10)

 父親がデイサービス中やデイサービスから帰宅した時に怒る、ということがあった。

 父親は、混乱する(何がなんだかわからなくなる)と、緊張なのか、もどかしさなのか怒りなのか、かすかに身体が震えているように見える。

 ある日の俺が家にいなかった午後、母親によると、父親は昼寝をしようとしたのだが、鼻の調子が悪くて何度も起きてしまい、「なんでこんなことになったんだ。頭がゴチャゴチャして何をしていいかわからない」と言ったそうだ。


 父親は、家での、特に夜の排泄が困難になってきた。

 混乱がひどく、トイレに行って便座にすわるところまでいっても、「わからない」といって先に進めなくなってしまうことがよくある。

 夜は父親のトイレで、俺と母親は悩まされ続ける。

 夜寝る前に排泄できなくて、できても不十分で、夜中や早朝に父親が起きてしまい、俺か母親がトイレに連れていくことが増えた。

 逆に、夕方に排尿してから翌朝8時くらいまでトイレに行かないこともあり、そうなると、夜尿症や泌尿器系の病気の心配が出てくる。


 俺は、父親がトイレでパンツを濡らさないようにしてほしくて(平成19年-秋-(9) 参照)、効果があるのではと思って便座カバーを取り付けてみた。

 すると、便座とその下の便器との間に挟まってしまうパンツがカバーにひっかかり、尿やウォシュレット水がかかるところまでパンツが入っていかないようで、パンツが濡れてしまうことは減った。

 しかし今度は、特に混乱した時、便座カバーに尿をかけてしまうことが増えた。


 父親本人の状態、母親の病気、俺の体調、いろいろな面でデイサービスだけではもう無理な状態になりつつある。

 俺は、デイサービスとショートステイの両方のサービスを介護保険で受けられるところ(多機能で将来的にも対応してくれる施設)を探しておいてくれるよう、ケアマネージャーに頼んだ。



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平成19年-秋