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2018/11/14.Wed

平成28年-秋-(21) 笑顔と発声

 11月上旬の次の面会では、父親は部屋のベッド上で、(体位変換および関節の拘縮に対応した複数のクッションによる)やや横向きの仰向けになっていて…

 目ヤニが固まっており、顔には少しフケ・皮膚カスのような汚れがあり、あくびしたり、眠そうになったり、しっかり目を覚ました感じになったりした。

 父親が身につけているのは、全前開きタイプの長袖上着シャツ、その中も着せやすい・脱がせやすい下着シャツで、下はスエットパンツ、その中は紙オムツ+(男女兼用)尿取りパッドか布オムツ+オムツカバーのどちらかだろう。

 また、靴下を履いていて、それらの服の上に、毛布が肩あたりから足に、毛布の上の布団は足に、かかっていた。

 俺は、ついていたラジオを消して、面会中は、家から持ってきたポータブルDVDプレーヤーを使い、父親が好きだった歌謡曲や演歌を多く含む最近のテレビ番組を録画・ダビングしたDVD-RWをかけた。

 母親は、家から持ってきた父親の冬物衣類を数枚、父親の部屋の衣装ケースにしまい、その分入りきらなくなった秋物を家へ持ち帰ることにした。

 また、冬寄りの帽子も家から持ってきて、春秋向けの帽子も持ち帰ることした。

 もう父親が外出することはほどんど無く、あっても、帽子を被るのは建物と特養の福祉車両の間のわずかな距離だけだが、それでも必要ではある。

 俺は、お湯で絞ったタオルで、そっと、できるだけ父親の目ヤニを拭き取り、顔も拭いた。

 俺は父親のシェーバーをハンドソープを使って水洗いして、窓際で乾かしておき、帰る前に組立てて、シェーバーオイルをつけた。

 俺と母親が帰り際、父親に声をかけたら、父親は笑顔を見せてくれた。

 この小さな笑顔で、俺と母親の苦しみは(少し・一時的だが)減る。


 その次の面会では、父親は小さくアーアーと声を出した。

 苦しそうな発声は別だが、声を聞けるだけでも俺と母親はうれしい。

 棚の上の「看取りファイル」によると、一昨日と昨日、1回ずつ(痰の)吸引があったようだ。

 約週一回、父親の口腔ケアをしてくれている歯科衛生士さんが来室したが、「今日の口腔ケアは、面会後にします」と言って、他の入居者さんのところに行った。


 その次の面会でも、父親に小さな発声があった。

 いつものように俺は、父親の歯ブラシ・スポンジブラシ・コップ・指ガード洗い、シェーバーのブラシでの手入れ、連絡用ホワイトボードへの記入、などをした。

 この秋になって初めて、父親の部屋のエアコン(暖房)のスイッチが入っていたが、室温がそんなに低くないせいか、面会中に温風は出なかった。



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平成28年-秋