FC2ブログ
2018/11/18.Sun

平成28年-秋-(23)

 11月中旬も俺と母親が、父親が入居している特養(特別養護老人ホーム)の部屋に行くと…

 父親はベッドで、上半身は横への傾きがほとんどない仰向けだが、関節の拘縮で窮屈に曲がったままの足だけが横に傾いていた。

 目には涙まじりの目ヤニがついていて、口は少し開いたままで、頭の枕への乗りがだいぶ浅かった。

 俺が父親の頭を少しだけ浮かせて、母親が素早く枕の位置を直すと、俺は父親の頭をそっと枕に乗せた。

 父親は痰が絡むような咳をしたり、小さく声を出したりした。

 部屋の前の廊下は暖房が効いていて、その空気が入ってくるのか、部屋の中も暖かいので、部屋のエアコン(暖房)のスイッチは入っていても温風が出てこないのだろう。

 部屋の壁に掛かっている連絡用ホワイトボードには、スタッフさんがラジオの電池を交換してくれたこと、週1回の訪問マッサージを今週だけ曜日変更したこと、などが書いてあった。

 母親が、父親の部屋の中にあるリクライニング車椅子の、ヘッドレストカバー(代わりの枕パッド)を交換した。

 俺は、お湯で絞ったタオルで、父親の目ヤニを拭き取り、また、家から持ってきた専用シェーバーを使って耳・鼻毛シェーブをしたら、父親にしかめっ面をされた。


 その次の面会では、父親は部屋のベッドで、全体的にやや横向きになっていた。

 父親が身につけているのは、長袖上着シャツ、その中は下着シャツで、下はやや厚手のスエットパンツ、その中は紙オムツ+(男女兼用)尿取りパッドか布オムツ+オムツカバーのどちらかだろう。

 また、靴下を履いていて、それらの服の上に、毛布が腹と足に、毛布の上に布団が足に、かかっていた。

 部屋のエアコン(暖房)のスイッチは入っていたが、室内が暖かいせいか、面会中にエアコンから温風が出てくることはなかった。

 介護スタッフさんが俺と母親に、お茶と丸椅子を持ってきてくれた。

 父親は眠そうになったり、目を覚ました感じになって少し声を出したりして、また、関節の拘縮がひどくない方の手を顔に持っていって、口の近くで強く爪を立てた時は、母親が父親の手を握り、ゆっくり、少しずつ顔から離した。

 俺は、家から父親の部屋のラジオ用の乾電池を予備として持ってきて、父親の部屋の中の、スタッフさんと取り決めた場所に置いた。

 棚の上の「看取りファイル」の一昨日のところに、食事中のムセのことが書いてあった。

 その横の痰吸引器は、1回くらい使われた形跡があった。



ランキングや拍手をクリックして応援していただけると、うれしいです。

  にほんブログ村 介護ブログ 若年性認知症へ
平成28年-秋