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2009/06/28.Sun

平成14年-秋-(1)

 ある日の夜、俺が仕事から帰ると、先に帰っていた父親が、勤めている団体を辞めたいと言った。

 俺が理由を聞くと、仕事がわからなくなったというのだ。

 それまで父親は、仕事がいやだとか、わからないとか言ったことはなく、また、わかる、わからないと悩むような仕事はないはずだし、急だったので不思議には思ったが…

 父親の認知症(若年性アルツハイマー)の主治医から「負担になるようなら辞めたほうがいい」と言われていたので、俺と母親は賛成した。

 もちろん、仕事(働いていること)が生きがいの父親に対してなので、言葉を選びながら。


 翌日の夜、俺が仕事から帰ると、先に帰っていた父親がうなだれ、ふさぎこんでしまっていた。

 母親によると、父親が職場のしかるべき人に辞めたいと言ったところ、だめだと言われてしまい、仕事を続ける自信もなくなり、どうしてよいかわからなくなってしまったというのだ。

 たまたま翌日が月1回の認知症の診察日だったので、とりあえず診察を受けてから考えようということになった。


 その翌朝、母親と混乱している父親を俺の車に乗せて、病院に行った。

 主治医に診てもらうと、父親はだいぶおちついた。
 主治医から、父親は、「うつ病になっており、仕事を辞めてゆっくりしたほうがよい」と家族は言われた。

 主治医に勧められたとして、とりあえず仕事は休ませてもらおうと父親を説得し、なんとか受け入れてもらえた。

 俺はその後、父親の職場に電話し、「父がうつ病になってしまったので、しばらく父を休ませてください。また、状況によってはそのまま退職することになるかもしれません」と伝え、了承してもらった。



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