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2009/11/06.Fri

平成21年-春-(1)

 俺(39歳)一人、あるいは俺と母親(64歳)の二人で、精神病院に入院している父親(67歳)に2~3日に1回のペースで会いに行き続けている。

 このペースになったのは、「週2日くらいでいいから面会に来てほしい」と担当医師に言われたことと、父親が尿失禁をするようになってしまって、洗濯物をこまめに引き取りに来ざるをえなかったからだ。

 俺も母親も、「もう少し間を空けて、他のことをしたり休んだりしたい」というのが本音だったが…


 時には弟も一緒に父親との面会に行ってくれた。
 ただ、同居の家族以外の面会は担当医師の許可が必要ということで、少し面倒だった。

 一部の親戚から、父親に「面会したい」、「見舞いに行きたい」という話があったのだが、俺と母親は適当な理由をつけて断ってしまった。

 実のところは、担当医師が忙しいようなので、いちいち許可を求めることに抵抗があったからだ。


 それはともかく面会は、おおむね次のような形だ。

 父親のいる急性期病棟の、鍵のかかった出入り口にあるインターホンを押し、看護師に中から鍵を開けてもらう。

 そのまま看護師に案内されて父親の個室前へ行く。
 その間に父親の様子などを看護師に聞く。

 父親の個室前の廊下で、家から持ってきた着替えを、看護師に指定されたロッカーにしまう。

 看護師に鍵を開けてもらって部屋に入り、父親の様子を見ながら声をかける。

 父親の様子・状態などによるが、俺と母親が分担して、父親に水を飲ませたり、シェーバーで父親の髭を剃ったり、服を着替えさせたりする。

 家族が父親に挨拶して部屋を出ると、看護師が部屋の外から鍵をかける。
 父親は、また部屋の中で一人になる…

 帰りがけに家族は、洗濯物置き場に立ち寄り、看護師から洗濯物を引き取る。

 急性期病棟の出入口から家族が看護師に帰る旨を伝えて出て行くと、看護師が病棟の中から鍵をかける。


 この頃に看護師から聞いた父親の状態は、「精神状態としてはおちついてきている。食事はまだペースト(すり身)状だが多く食べるようになった。なかなか排尿がないので、その点は少し心配」ということだった。



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平成21年-春