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2013/01/20.Sun

平成24年-秋-(27) 分かれての集会

 …前(下)の記事~ 平成24年-秋-(26) ~の続きです。

 一緒に歌うなどもした全体集会の後、若年性認知症の本人だけ(運営スタッフや専門家がサポートにつく)、その家族だけと分かれて集会が行われた。

 本人は、こういう日時や場所が限定されたところに来られることからもわかるが、初期・軽度の人たちだ。

 もちろん、初期・軽度だとしても、むしろ身体が充分に動いて体力や筋力もある初期・軽度だからこそ見守りや配慮が大変である場合が多いことを、俺は知っている。

 分かれての集会の時は、本人の方に来てくれる運営スタッフや専門家が少なくて、俺はそちらにずっとついているしかなく…

 家族だけの(実際は運営スタッフや専門家がやたらと多くて、主役である家族が充分に発言できたか、家族どうしの交流ができたか疑問に思える)集会には全く参加できなかった。

 それでも何とか若年性認知症の本人とその家族の具体的な不安や要望を、いくつか聞くことができた。

 最初の全体集会で、ある介護家族は、「自分一人が家で介護するしかなく、自分が倒れたら…」という不安を語っていた。

 他の介護家族も、若年性認知症の本人が安心して・意欲を持って日常的に行けるところ・することが無く、家族にとっては安心・納得して本人に行ってもらえるところ・してもらうことが無いということで…

 今どうして良いかわからず、先の見通しも全く立たず、本当に困っていて、精神的に参ってもいるそうだ。

 今は本人が初期・軽度でなんとかなっている介護家族も、先のことには大きな不安を持っているようだ。


 本人だけの集会で、今困っていることを話してもらったら、そのうちの一人は…

 車が運転できなくなって(危ないから、ということで運転をさせてもらえないらしい)、なかなか外出する機会がない、ということを話した。

 この地域は自家用車を運転できないと本当に不便なところだから、そうなってしまうのだろう。

 他にも、行くところが無い、することが無い、ひきこもりのようになっている、といった内容の発言があった。


 次の記事に続きます…



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平成24年-秋